はじめに
ここでは、それぞれ同じ世界を舞台とする『モノクローム・ドリーマー』&『ポーヨラ賢者奇譚』の世界設定を紹介しています。設定を読まなくとも物語が理解できるようなゲームをつくりたいと思っているので、このコーナーは世界をより深く知るための補足説明としての位置づけです。
ざっくり世界地図
ちょっとざっくりしすぎだよ!
黄色のマーカーがラインアマド大陸内にはみだした部分は「ラインアマド大陸の一部であって、(元)エルサカーガを起源とする人々が多く住む自治領」を意味します。緑色のマーカーがラインアマド大陸外にはみだしている部分は、完全にラインアマド王国の領土です。
補足解説
【スオフェルド王国】
「北」とも。世界最北の大陸に位置する『ポーヨラ賢者奇譚』の舞台。
大陸全体がひとつの王国としてまとまっています。夏は太陽が沈まず暑い夜が続き、冬は太陽が昇らず寒い夜が続きます。そんな厳しい自然環境の中で生きる人々の土地です。ラインアマドはいつも豊かそうでとてもうらやましい。
【ラインアマド王国】
「中央/大陸」とも。『モノクローム・ドリーマー』の舞台。
ゲーム中に登場した地名、カダ・ラダト・ピレネーがあるのが、タニカの顔アイコンのあたり(ラインアマド王国ピレネー地方)で、首都ラインアマドは、アイシャの顔アイコンから少し南のあたりにあります。ちなみに、大陸の名前も王国の名前も首都の名前もラインアマドです。ラインアマド大陸には「ラインアマド王国」のほかにいくつか小国が存在していますが、ラインアマド王国とは(いちおう独立国とはいえ)主従のような関係にあり、力関係はとてもはっきりしています。いろんな意味で世界の中心。
【東方連邦】
「東/東方/連邦」とも。カオス。
はるか昔、世界で最初の魔術師が生まれた土地です。東方連邦は多くの島で構成されています。それぞれの島にはさまざまな部族が共存しており、文化や言語がバラバラです。内戦による連邦政府の交代が激しいみたいです。最近またクーデターが……。
【エルサカーガ大陸】
「南」とも。ほかの国との貿易を禁じつつ、独自の生活基盤を築いた歴史を持つ国。
現在も対外貿易にはいろいろと制限をかけています。(いちおう)人の行き来はできるので、完全なる鎖国というわけではありません。宗教も独特で、ほとんどの国民が「星くず」の伝承を信じています。その真髄は、国籍を持たない人間には秘密……という建前ですが、知っている人は知っているようです。
架空言語
ラインアマド語
『モノクローム・ドリーマー』の舞台、「ラインアマド王国」の公用語です。
主な使用地域:ラインアマド文化圏(ラインアマド王国の領土およびその周辺諸国)
世界の中心(?)、ラインアマド王国およびその周辺諸国の言葉です。「古典ラインアマド語」と「現代ラインアマド語」があります。『モノクローム・ドリーマー』の時点で使われているのは、「現代ラインアマド語」です。それより遥かか昔に使用されていた「古典ラインアマド語」は現在は使用されていませんが、書物等には残っています。また、中流階級以上の層において教養の一環として学ばれています。
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単語の意味を調べたいときは
スオフェルド語
『ポーヨラ賢者奇譚』の舞台、スオフェルド王国の公用語です。
主な使用地域:スオフェルド王国内
文字が独自路線。ラインアマド語同様、「古典スオフェルド語」と「現代スオフェルド語」があります。スオフェルド語は、ラインアマド語と違って古代から現代にかけて文法や単語がほとんど変化していません。その影響もあってか、多くの国民は「古き良き言語」として、スオフェルド語に強い愛着を持っているようです(世界一”歌に適した”言語であることも誇りに思っているらしい)。一方で、文字の形は古典⇔現代で大きく変化しました。
古典スオフェルド語の文字は、文字を粘土版や武器等に刃物で彫っていた時代に使われていた文字であるため、古典スオフェルド語は、より彫刻が容易な線形で構成された文字を有しています。一方、現代スオフェルド語は、文字を紙に書くのが主流となった時代の文字であるため、古典スオフェルド語の原型をとどめつつ、より丸みを帯びた形状の文字を有しています。また、古典と現代で大きく形状の異なる文字もあります。
共通語(「通商語」)
みんな大好き共通語。
主な使用地域:世界全域
「世界のみんなが使えるように」……と、世界の学者さんが集まって通商語として作ったのがはじまり。半人工言語です。その当時から世界経済の中心はラインアマド王国(&周辺諸国:ラインアマド大陸内のラインアマド語文化圏)だったため、ラインアマド語の話者にとっての習得しやすさが重視されました。ラインアマド人にとってはちょっと勉強すれば難しくない言語なので、ラインアマド人で共通語むずかしいとかいうやつはぶっちゃけ甘えだよ! なお、ラインアマド王国と仲の悪い東の人々&外部との交流が断絶していてほぼ忘れられている南の人々のことはほぼ無視されたよ! そんな悲しい共通語でした。しかし、なんだかんだでちゃんと普及しています。
東方連邦公用語
公用語なら全員が話せるとだれが決めた?
主な使用地域:東方連邦の首都とその周辺都市(一部)
連邦の「いまの」公用語です。「連邦」……ということになってからは内戦が絶えず、首都である(ということになった)都市の言語が公用語という位置づけになる……と、一方的に宣言されて今に至ります。連邦内においても、公用語との認定を認めていない地域もあり、結果として公用語の一般普及率は低いです。地域によっては、共通語のほうが通じるという一見矛盾した状況も生まれているほど。また、一部の富裕層をのぞき連邦全体が貧しいため、そもそもの識字率も低い(言葉は話せるけど読み書きできない人が多い)です。
魔術言語
世界の魔術師が論文や書物を読めるように開発された人工言語。
主な使用地域:世界全域
他の言語とはやや毛色が違います。以下、解説します。
主に読み書きに使われる言語ですが、いちおう発音もできます。魔術の発動理論などを示す法則や公式はこれで書かれていますが、魔術の専用言語であり自然言語ではない(会話で用いられていく間に進化するようなことがない)せいで、語彙は魔術にかかわる言葉に限られます。たとえば、この言語で「きのうラーメン食べた」とは言えません。さらに言うなら、単語も「単語」というより「記号」に近い概念です。魔術にかかわる本であっても、術式以外の部分(たとえば解説部分)はラインアマド語(※魔術の研究がいちばん盛んなのは、現代ではラインアマド王国)や共通語で書かれています。
『モノクローム・ドリーマー』で、タニカがラブの部屋の本や貼り紙などを指し読めない読めないと騒いでいますが、あれが魔術言語です。